木材にはいろいろな劣化が生じます。 木材腐朽菌が木材を腐朽する条件木材が腐朽する(腐る)には、4つの条件を満たさなければなりません。とはいえこれらの条件は、日本のほとんどの地域における通常の環境下で容易に満たされてしまいます。そもそも土着の腐朽菌は日本の気候に適応して生きてきましたから当然ともいえます。 木材を腐朽させないためにはこれらの内のどれかを条件から外さなければなりません。 ただし、酸素を除くことはできませんし、人が快適な温度は菌にとっても快適です。また栄養は木材そのものが元になります。 こうしてみると、比較的コントロールしやすいのが水分であるということがわかります。 含水率からみた劣化さて木材を劣化させないように水分をコントロールしようとした場合、塗料にはどんな性能が求められるのでしょうか? 木材は生物材料とも表現されるように、鉄やコンクリートなどの人工物と比較して構造が不均一であり、外部環境によって収縮やひび割れが生じてしまいます。 このためいかに強靭な塗膜でも時間の経過により塗膜に欠損が生じ、水分が入り込んでしまいます。こうして一度中に入った水分は、今度は表面を覆う塗膜があるために、外へ逃げることができなくなってしまいます。 こうして木材の水分が一定以上の状態が続くと腐朽菌が繁殖し、腐ってしまうのです。 これを防ぐためには、もしも水が入り込んでもできるだけ早く乾燥するように、木が本来もっている水分を吐出す性能を阻害しないことが重要です。よく言われる木の「調湿性」が耐久性の源となるのです。 下のグラフは、湿度を100%→60%→100%・・・と変化させたとき、塗料を塗った木材がどのくらい水分を吸ったり吐いたりするかを測定したデータです。 ノンロットを塗った木(紫線)は何も塗らない木(緑線)と変わらず、湿度の変化にすばやく追従しているのがわかります。外部が乾燥すれば、やはり何も塗らない木と同じように乾燥していくことができるのです。
塗膜と異なり木の通気性を損なわず撥水ノンロットはまた、優れた撥水性をもっており、水に濡れにくく、水が浸み込みにくくなっています。 【促進テスト結果(2000Hr後)】 |
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